｢六甲颪｣に"Wings of Freedom."

2007.06.28 Thursday

Where are "YOU" goingi?

参院選　フジモリ氏、出馬正式表明　「日本に恩返ししたい」　

チリで自宅軟禁下に置かれているアルベルト・フジモリ元ペルー大統領（６８）２７日、フジモリ氏が国民新党から参議院選挙に出馬することを正式に表明した。

　サンティアゴからの報道によると、同氏は「大統領時代の経験を生かし、私の両親のふるさと日本に恩返しをしたい」と立候補の意向を表明した。

　同党がフジモリ氏に出馬を要請していた。フジモリ氏は日本とペルーの二重国籍を保有し、日本の被選挙権を有している。

　ＡＰ電などによると、同氏のスポークスマンを務めるペルーのカルロス・ラフォ国会議員はリマで記者会見し、「フジモリ氏は熟慮の末、日本の参院選への出馬を決断した」と指摘。「フジモリ氏は自らの政治運動を放棄したのか」との質問も出たが、ラフォ議員は「その逆。フジモリ派は成長を続けており、これでフジモリイズムはグローバルになった」と切り返した。

　国民新党は２８日午前、フジモリ元ペルー大統領を比例代表候補として公認した。亀井静香代表代行は党本部で記者会見し、同日朝にフジモリ氏から出馬要請を受け入れる考えが伝えられたことを紹介した上で「勇気と自信、優しさを失っている日本に、フジモリ氏が活を入れることを強く期待している」と語った。

　亀井氏は会見中、国際電話をかけ、フジモリ氏は「アジア外交、北朝鮮問題、日本国民の安全を守るため国民新党の比例代表候補として立候補する。がんばります」と語った。 (6月28日産経新聞)

このニュースを聞いたとき、青春時代の歌を思い出した。

長渕剛 "JAPAN"(抜粋)

Oh! "JAPAN" where are you going ?
Oh! "JAPAN" what are you doing?

俺たちこの先どこへ　流れていくんだろう
貫き通す意地の　壊れたこの国で

平和な国だねと友に語れば　
堅い話はおよしと　誰もがすり抜けた

文化は地に堕ち　歴史は教訓ならず　
世紀末の雨に　頭のてっぺんからひっかぶるのか

俺たちはまるでどす黒い油に　
まみれたペルシャ湾の水鳥みたいに

息絶え絶え　それでも必死に
天高く飛び立とうとしてるのは　
富の向こうに　何かを見つけたいから

Oh! "JAPAN" where are you going ?
Oh! "JAPAN" what are you doing?

believing 'in myself
believin'in yourself

これは日本がまだバブル景気に浮かれていた頃の歌で、湾岸戦争が題材になったものだが、まるで今の世の中を予見していたかのような歌で、まったく古さを感じさせないことに驚く。

｢外人を選挙に担ぎ上げてどうするつもりなんだ!?｣国民新党の亀井党首がフジモリ氏に参院選出馬要請したという話を聞いたとき、そう思って一笑に付した。
それに御存知の人も多いかと思うが、彼は｢本国｣ペルーでは｢お尋ね者｣となっていて、現在チリに軟禁状態にある。
そんな人間に出馬をオファーする方もする方だし、受ける方も受ける方で、まさにあいた口がふさがらない・・。

以前に僕は｢タレント候補｣や選挙についてシニカルな記事を書いたが、ここまでは予想していなかった。何をかいわんやだ・・。

ペルーと日本じゃ政治形態や国の抱える｢背景｣は大きく異なり、彼の政治手法が日本で通用するとは到底思えない。
亀井党首がどんな奇麗事を言おうと、やはりただの｢人気取り｣だといわれても仕方ないと思う。

｢どうしても出馬したきゃ、
身の潔白を証明してからにせい!!｣
と、フジモリ氏に、そして、
｢こんな『飛び道具』を使ってまで議席が欲しいのか!?｣
と、亀井党首に声を大にして言いたい!!
こんな選挙や候補者たちに｢日本の行く末｣を託さなくてはならないのかと思うと、お先真っ暗だ・・。そこには｢ポリシー｣も｢政策｣も｢信念｣もまったくない。選挙がこんなものになってしまっているという現状は、いわば日本人が日本人になめられていると言っても過言ではないだろう・・。
そんな今だから、心から思う。
｢みんな、本当に、真剣に、ちゃんと選挙行こうぜ!!!｣
それが｢なめられた｣ことに対する一番の｢答え｣だ・・。

| fulietigers | コラム | 23:49 | comments(0) | - |

2007.06.26 Tuesday

いやはやなんとも・・。

｢これじゃ、何喰わされてるかわかったもんじゃねえなあ・・。｣
こう書いたらピンと来た人もいるだろう。そう、今日のテーマはこれ。

詐欺容疑での立件視野＝ミンチで種類分かりにくく－ミート社

　北海道苫小牧市の食肉加工卸会社ミートホープのひき肉偽装事件で、豚肉を混ぜたひき肉を「牛ミンチ肉」と偽ったのは、格安肉を種類が分かりにくいひき肉にして高値で販売しようとした疑いが強いとして、道警が詐欺容疑での立件も視野に捜査していることが25日、分かった。
　調べなどによると、同社は長年、豚肉や鶏肉などのひき肉を牛肉に混ぜ、牛ミンチ肉として販売。田中稔社長も会見で「混ぜれば分からない」と偽装を認めた上で、「安くするためにいろいろなことをした。1、2割は安くなる」と話した。　
(6月25日時事通信)

この会社に関してはいろんな｢悪事｣が次から次へとでるわでるわ・・。
よくもこれだけいろんなことを考えつくし、また実行するなあと思った。なんたって、豚肉100％の｢牛ミンチ｣なんだからねえ(怒)・・。

しかしながら、これだけめちゃくちゃなことをやっていながら｢内部告発｣がなければ、おそらく今でもこれらの｢偽装｣が続けられていたであろうと考えると背筋が寒くなってくる。裏を返せば、｢ばれなければなんでもアリ｣の食品業界だからこそ、その仕事に従事するものの｢誠実さ｣が求められる。
思い起こせば、雪印や不二家、そして今回のミートホープおよび加ト吉で｢誠意｣を持っていたのは経営者でなく、その末端の社員だったというのはあまりにも悲しいしやりきれない・・。
｢実るほど　頭(こうべ)を垂れる稲穂かな｣なんて言葉もあるが、
いわゆる｢ワンマン経営｣や｢トップダウン方式｣の会社はとかくこの言葉を忘れがちだ。そして儲けに走るあまり、人として｢大切なこと｣をないがしろにしてしまい、｢金の亡者｣になっていく・・。
｢亡者｣になって払うツケはあまりにも大きく、ミートホープという会社は世間から抹殺されることになる、まあ、これだけのことをやったのだから仕方のないことだが・・。
そんな中でわずかに見えた｢一筋の光｣は、記者会見でなおものらりくらりと記者からの質問をかわしていた社長をたしなめ、｢真実の告白｣を引き出した、会社幹部を務めていた社長の実の息子だ。
あの光景には、社長を糾弾する部下というよりも、嘘をつき続けている父親に、｢もう、こんなことやめようぜ!｣と、訴えかける息子と解釈した方が正しいだろうし、その後の社長の豹変ぶりがそれを裏付けている。
｢彼が父親から社長職を継いでいたらどうなったのかなあ・・。｣なんて考えていた。

｢誠意｣のないものは必ず滅びるということは図らずも歴史が、社会が証明している。不二家について書いたときもこう結んだような気もしないでもないが、第2.第3のミートホープが現れないことを心から願ってやまない・・。

| fulietigers | コラム | 21:50 | - | - |

2007.06.26 Tuesday

Every little thing every precious thing

震えるつま先　高なる鼓動　
何度も何度も胸に手をあててみた

見えないハードルにつまずいた時　
あなたの気持が少しでもわかりたくて

スタジアムに響き渡る歓声を吸いこんで
あなたはゆっくり立ちあがる

every little thing　
あなたがずっと追いかけた夢を一緒に見たい
every precious thing　
奇跡のゴール信じて今大地を踏み出した

風より自由にかけ抜けていった　
何度も何度もあなたの名前叫んだ

ためらいも限界も孤独も消えてゆく　
永遠をあなたにとき放つ

every little thing　きっと忘れない　
土をける音　うでに光る汗
every precious thing　
いつか記憶がその涙をかわかしていっても

every little thing　かけがえのない
あなたのことをここで見ていたい
every precious thing　
止まらない時の中の
1秒にきざみつづけて　いつまでも

every little thing　
あなたがずっと追いかけた夢を一緒に見たい
every precious thing　
奇跡のゴール信じて今大地をふみだした

every little thing　かけがえのない
あなたのことをここで見ていたい
every precious thing　止まらない時の中の
1秒にきざみつづけて　いつまでも

甲子園に行った事のある阪神ファンなら皆知ってる｢名曲｣だ。
これは｢日本一のストッパー｣藤川球児のテーマソングで、すでに解散した｢リンドバーグ｣のバラードナンバーだ。

他の選手のテーマソングは、奮い立つものが多い中、彼の名前がコールされ、リリーフカーに乗った彼が現れると、渡瀬マキの澄んだ歌声が甲子園球場中に響き渡り、心が洗われるような穏やかさを感じる。
そしてファンは、これから展開されるであろう、｢快刀乱麻｣ぶりに思いを馳せる・・。

この曲はいい、とにかくいい!これが甲子園でしか聞けないのはもったいないと思う。そこでもしこのブログを読んでる私設応援団の方がいたらお願いがある。
他球場でも、ぜひともこの曲を球児の登板時に演奏してもらえないだろうか!?
そうすればファンも一体感をもてると思うのだがどうだろうか?

苦戦が続いてる今季のタイガースだが、この曲が流れるということは、試合は｢勝利へのカウントダウン｣に入ったということなので、球児には悪いが、毎日でも聞きたいと思う、だけど本音を書かせてもらえば・・、

打線が爆発して、馬鹿勝ちしてくれれば球児の出番も少なくてすむんだから、今まで打たなかった分、これからしっかり打てよ!!
JFKに楽させてやれよな!!!

2007.06.24 Sunday

ああ、交流戦・・。

日ハム戦が終わり、タイガースの交流戦は全日程を終えた。
今回の遠征が終わると、しばらく甲子園とはお別れだっただけに、１勝でもして欲しかったのだが、試合内容ではスコア以上の｢惨敗｣だった。
去年までの二年間は交流戦で大きく勝ち越し、それをリーグ戦への弾みにして来た。今年はリーグ戦がいまいちだったが、｢交流戦になればなんとかなるのでは・・。｣という淡い期待もあったが、世の中そんなに甘くはなかった・・。
交流戦を全部で８試合見たが、結果は一勝一分け六敗という惨憺たるものだった。しかし、タイガースの戦いぶりを見ていればそれも当然のことだったと思う。
なにしろ打線がひどかった。パのチームのソツのない点の獲り方と比べると雲泥の差があり、それがそのまま力の差になっていた。今のタイガースは先制されると厳しい。投手陣が最近頑張るようになってきたが、打線の低調ぶりは深刻だ。クリーンアップが全然仕事をしていない。今岡に至っては得点圏打率一割七分ではお話にならない・・。クリーンアップにいる意味がない。

そんなこんなで交流戦でもリーグ戦でも今のところいいところがないタイガースだが、交流戦では｢光明｣もあった。若手の活躍である。
林や狩野もさることながら、庄田や桜井、藤原など、活きのいい選手が出てきてよかった。前にこのブログでも書いたが、若手が出てこなければ、戦力アップも考えられない。岡田監督が｢不本意ながら｣起用した若手が粗削りながらいい動きを見せている。
｢ほら見ろ!!だから若手を使えって言っただろうが!!｣
｢水｣も流れなければ淀むだけ。そのギリギリのところでわずかながら｢水｣が流れ出したことが、これからに向けての明るい材料だと思う。出来ることなら、開幕時とスタメンがガラッと変わるくらい若手で固められたら文句はない。今日スタメン起用された坂も、いいスイングをしていて、これからが楽しみだ。あと、欲を言えば、投手陣に先発候補で２人くらい若手に入ってきてもらいたい。上園が初勝利をあげるなど、ここでも若手が芽を出しつつあるが、安藤が今季絶望で、福原が相変わらずの体たらくでジャンも不安定で、計算できるのが下柳しかいない現状なら、チャンスだと思うので、是非ここに食い込む若手が出てきて欲しい。

交流戦が終わり、リーグ戦に戻れば、今まで動かなかった順位が一気に動く。しかも再開直後のカードは、当面のライバル横浜戦だ。｢７月反攻｣に転じるには、チームの底上げは必須だ。岡田監督にもいつまでも｢ベテラン頼み｣の考えをいい加減改めてもらって、有望な若手をどんどん使って欲しい。クライマックスシリーズにいけるか、｢終戦｣を迎えるかは７月の戦いにかかっている。果たして岡田監督はどんな｢答え｣を出すのか見ものである。

| fulietigers | - | 23:19 | comments(0) | - |

2007.06.23 Saturday

気張いやんせ

先日、千葉マリンにロッテ戦を見に行ったとき、ロッテの青野毅選手が打席に入るときにかかっていたテーマ曲が、心に沁みた・・。
長淵剛の「気張いやんせ｣という曲だ。

前にも書いたかもしれないが、ぼくは学生時代は｢長渕教｣の熱心な信者だった。この曲はちょうどその頃の曲で、彼の故郷、鹿児島弁でつづられた曲で、はっきり言って、発表から１０数年経った今でも、1/3くらい意味がわからずにいるのだ。恐るべし薩摩弁・・。
しかしながら細かい歌詞の意味はわからなくても、不思議なもので、心にストレートに響くのだ。
おそらく、標準語でこの歌を聴くよりも、こちらのほうがはるかにいいと思う。
ちなみに、この曲をテーマ曲に選んだ青野選手も鹿児島出身。歌詞の意味も全部わかるのだろうね、うらやましい・・。ちなみにこういう曲である。

気張いやんせ　　　　　　　　　　
作詞・作曲/ 長渕剛

　どげんしてん　やらんと　いかん事(こっ)がよ
　俺(おい)にも　お前(わい)にも　ひとつくらいある
　やっせんぼ　やっどんからん　よかぶいごろの
　あげんな　汚っさね真似やできん
　前つんのめりで　生きて行こや
　誰(だい)が悪いち　言うもんか
　気張れ　気張れ　気張いやんせ
　一度(いっと)どま　け死(じ)ん限い　気張いやんせ
　
　泣こごんなった時や　俺家(おいげえ)来んか
　馬鹿(ばけ)された時や　お前も向こて行こや
　俺たちゃ　どげんしてん　汚れ者
　じゃっけど　譲れんもんもあろ
　前つんのめりで　生きて行こや
　誰が悪いち　言うもんか
　気張れ　気張れ　気張いやんせ
　一度どま　け死ん限い　気張いやんせ

　生好かん　奴(わろ)なら　打(ぶ)ったくればよか
　負けたら　頭(びんた)を下ぐればよか
　寂しなったら　唄いやんせ
　俺にも　お前にも　理由があろ
　前つんのめりで　生きて行こや
　誰が悪いち　言うもんか
　気張れ　気張れ　気張いやんせ
　一度どま　け死ん限い　気張いやんせ

｢気張いやんせ｣とは｢頑張れ｣という意味だ。今のタイガースにはうってつけの曲だと思う。
｢一度どま　け死ん限い　気張いやんせ!!｣
今日の日ハム戦に際してこの言葉を贈りたい。

追伸　鹿児島出身かどうかは問いませんが、この歌詞の意味が完璧にわかる方の｢解説｣をお待ちしております(笑)。

| fulietigers | コラム | 00:58 | comments(317) | - |

2007.06.19 Tuesday

遠征(たび)の空から

このブログをよくご覧の方ならわかると思うが、プロ野球シーズンになると、ほぼ毎週末遠征に出かけている。特にシーズン序盤は、土日がデーゲームになるので、２試合見られるということもあり、６月までは頻繁に遠征に行く。しかし、７．８月になると、デーゲームが減るため、デーゲームが復活する９月までは、首都圏が主な｢参戦場所｣になり、遠征もしばらく｢お休み｣となる。
なぜかというと、甲子園や広島などの場合、デーゲームがなければ、帰りの飛行機の都合上、遠征で見られるのはおのずと土曜のナイター１試合のみとなってしまう。これがちゃんと行われればいいが、こればかりは天気次第となってしまう。僕の場合、遅くとも２ヶ月前、早ければ半年前から宿や飛行機の手配をするため、天気が悪かろうがなんだろうが、仮に中止が決まっていても、欠航にでもならない限り航空券や旅行代金の払い戻しは出来ないから行くしかないのである。
そうなると、中止になってしまうと｢遠征｣ではなくただの｢無駄足｣になってしまうのだが、これが結構虚しい。一応中止になった場合の予定も考えて、中止の場合はそれに沿って行動するのだ。確かに野球に行ってるときには閉まってしまうラーメン屋など、行けるのはいいのだが、やっぱり虚しい。
それならば、ボロ負けしてもいいからちゃんと開催してもらったほうが１００倍いいと思う。

デーゲームがあれば、２試合とも中止になるということはほとんどないので、どちらか１試合が見られればとりあえずは納得できる。だから、ナイター１試合のための遠征は、言ってみれば｢ハイリスク・ローリターン｣で、｢コストパフォーマンス｣を考えると、ついつい二の足を踏んでしまう。
｢１試合だけのための遠征はしない。｣という不文律を持っている僕だが、｢例外｣もあるのだ。
その中で一番大きなものは、｢伝統の一戦｣だ。
週末に甲子園で巨人戦があるときは、チケットを何とか獲って駆けつける。阪神ファンということもあるが、甲子園の｢伝統の一戦｣は、東京ドームのそれとは比べ物にならない｢重み｣がある。他チームの試合にはない｢味｣が、｢伝統の一戦｣にはあるので、その時は迷わず駆けつける。
ところが、過去に一度だけ踏んだ｢無駄足｣こそ、何を隠そうこの試合だったわけだ・・。
大阪入りした直後に雨が降り出し、ホテルで待機していたが結局中止・・。
普段行けなかった焼肉屋に行ったりして、嬉しかったりしたが、やはり虚脱感のほうが圧倒的に大きい。
今週末は、最後の交流戦＆デーゲームを見に大阪に行く。
次に大阪に行くのは、９月の３連休なので、ぜひともいい形で｢中断期間｣に入りたいと思う。雨が降らなきゃいいなあ・・。

2007.06.18 Monday

幕張劇場第２幕

昨日に続き、今日も潮焼けしに幕張へ(笑)・・。
メッセの駐車場に車を止めて、マリンスタジアムに向かう途中に｢チケット完売｣の看板が・・。
｢当たり前だろ、阪神戦なんだから。｣一瞥くれてスタジアムへ。

先発は成瀬とジャン。成瀬はロッテの勝ち頭(6勝)で、若手の中でもトップクラスの安定性を誇っている。
｢こりゃあ、今日は厳しい試合になりそうだ・・。｣
そんな予感を感じながら試合開始。

その予感は的中した。彼が投げた10回を3安打無得点に抑えられる。
打てない、とにかく打てない・・。
球のキレ、コントロールともに抜群で、付け入る隙がない・・。
｢こりゃあ、今日はダメかなあ・・。｣想定内ながらもそんなことを考えていたが、ここで予想外の事態が・・。

なんと、今まで早々に崩れていたジャンが打たれながらも、要所要所をきっちり抑え、こちらも6回無得点。いっぱいいっぱいながらもよくやったと思う。
その後も両チームの継投の前に、打線が沈黙し、結局スコアレスドロー・・。

昨日の大逆転勝利と打って変わって、今日は息詰まる投手戦。
2日間で、野球の醍醐味というものを思う存分堪能させてもらった。
どこかのラジオ局のキャッチフレーズじゃないが、
｢やっぱり野球は面白い!!｣
というのを実感させてもらった２日間だった。

それにしてもロッテの成瀬はすごかった!!敵ながらあっぱれだ。
ああいう若手がでてくるチームは層が厚くなり、自然と強いチームになる。阪神にもああいう選手がどんどん出てきて欲しいものだ。
素晴らしい｢幕張劇場｣を２日間堪能し、満足感と疲労感が入り混じりながらもそんなことを考えながら、出店やステージがあってにぎやかだったスタジアムを後にした。
長かった交流戦も来週で終わり。来週末は甲子園でその｢フィナーレ｣を見届けに行こうと思う。

2007.06.17 Sunday

9.9.9

千葉マリンスタジアム・・。阪神ファンにとって、｢悪夢の４連敗｣を喫した2005年日本シリーズの舞台である。
チケットは発売当日に完売、それに加えていい天気となれば、満員御礼なのも当然だった。
僕が記憶する限り、千葉マリンに観戦に来ると、ロッテ戦はもちろん、なぜか何試合か行われたヤクルト戦などで、一度も勝てたことがなかった。まさに僕にとっては｢鬼門中の鬼門｣だったわけだ。
それに加え、パ・リーグでは現在首位に立ち、2年連続で交流戦を制し、今年も優勝を争っているロッテと、Ｂクラスにどっぷりはまり、思い出したくもない｢冬の時代｣を彷彿とさせるどん底状態のタイガース・・。先月甲子園で見たこのカードでもコテンパンにやられていただけに、今日も厳しい試合になるだろうと思っていた。｢雨で中止にでもなりゃあいいのに・・。｣今朝まではそんなことが頭をよぎったが、チケットも持っていたことだし、とりあえず行くことにしたのだが、果たして・・。

試合は1回に林のＨＲで先制したものの、3回に｢予定通り｣あっさり逆転を許し、その後もタイムリーやＨＲで着実に得点を重ね、8回を終わり、気がつけば7-2でロッテがリード。｢やっぱりダメかなあ・・。｣そして迎えた9回表・・。
｢帰り何食べて帰ろうかな・・。｣そんなことを考えながら見ていたら、3連打で無死満塁!
「え？マジで!?」
そこでついに出てきた｢幕張の防波堤｣ストッパー小林雅英。
5点差もあったせいか、中心打者を引っ込め、調子の上がらない中継ぎ投手に｢調整登板｣させるなど｢余裕｣を見せていたのに、それどころではなくなってきたらしい(笑)。もっとも、あの状況では僕がバレンタインでもそんな采配をしただろうね・・。
｢まさかの登板｣で、おそらく心の準備が出来ていなかったのだろう、球が高めに浮き、コントロールも定まらない。｢防波堤｣は｢決壊｣していた。
｢これはもしかしたら・・・。｣
桜井がライトフェンス直撃のタイムリーツーベースヒット・・・。2者生還で7対4。
｢お!もしかしていけるかも・・。｣それが確信に変わったのが、続く浅井のショート正面への打球をショート・渡辺正が弾いた、まさかのエラー・・・。3塁ランナー・鳥谷が還り、7対5になったときだ。
流れが完全に来た!!その後は連打、連打でついに同点に追いつき、小林雅をＫＯだ!!
こうなったらマリーンズに勝機はなくなった。
林敬遠のフォアボールで再び満塁で打者一巡の金本。
流れを断ち切るべく替わった薮田も火だるまになるしかなかった。
ライト前へタイムリーでついに逆転!!９対７!!!!
さらなる連打で、気がつけば11対７!
まさにビッグイニングだ!!!

こうなれば最後は藤川が簡単に３者凡退で締め、試合終了!!
僕が野球を見に行くようになって20年以上経つが、こんな試合は記憶にない。９回に９安打、９得点なんてそうそう見られるものじゃない。
鬼門を見事に突破できたのが嬉しかったが、それと同時に、エラーで流れが変わることの怖さを改めて痛感させられた試合だった。
本当ならスポーツ新聞買いたいところだけど、関東版ではどうせ一面じゃないだろうからやめた(笑)。今日もこれから行くのだが、何とか今日も勝って欲しいが、果たしてどうなるのやら・・。

2007.06.11 Monday

しゃべれども　しゃべれども

｢遠征月間｣の｢中休み｣となったこの週末、前から見たいと思っていた映画を見に行った。｢しゃべれども　しゃべれども｣という作品だ。

僕の趣味のひとつに落語鑑賞があり、この映画ではトキオの国分太一が噺家を演じるというので、とても興味を持っていた。あらすじはこんな感じ・・。

思うように腕が上がらず、壁にぶち当たって悩む二つ目の落語家・今昔亭三つ葉（国分太一）。そんな彼の教室に、無愛想で口下手な美女・十河五月（香里奈）、大阪から引っ越してきたものの、勝ち気なためにクラスに馴染めない小学生・村林優（森永悠希）、毒舌でいかつい面相の元野球選手・湯河原太一（松重豊）が通い始める。
情緒あふれる東京の下町を舞台に、1人の落語家のもとに集った口下手な美女、同級生に馴染めない関西弁の少年、毒舌の元野球選手らの人間模様が描かれる。監督は『愛を乞うひと』で日本アカデミー賞を受賞した平山秀幸。主人公の落語家をTOKIOの国分太一が演じる。温かい涙がこぼれるハートウォーミングでさわやかなストーリーが堪能できる。
(シネマトゥディ)

この映画はスリルも感動もない｢日常｣を淡々と描いている作品だが、起伏のないストーリー展開ながら、見終わった後の清涼感はなんともいえない。｢これぞ日本映画だなあ。｣と思わず唸った。
この映画のパンフレットの１ページ目にこんなフレーズがある。

しゃべれども　しゃべれども　気持ちを伝えられず
しゃべれども　しゃべれども　
｢想い｣に言葉は敵わない
しゃべれども　しゃべれども　
伝えたいことは　ただひとつ
何かを　誰かを　｢好き｣　という想い
ただ　それだけ

とても深い言葉だと思う。
僕にとってこの映画は今年見た映画の中じゃ間違いなくNO.1である。
二つ目の落語家と訳ありの３人の｢生徒｣達の｢はなし方教室｣を通して描かれる｢人と人とのコミュニケーション｣の大切さ。そして変わって行く４人の心理描写が見事だった。
　人と人との心の交流の希薄さや意思疎通の難しさが叫ばれる今日この頃、｢不器用な｣登場人物たちに自分を重ね合わせる人も多いのではないのだろうか。
この映画は、そんな現代だからこそ成り立つ映画だと思う。
熊さんや八っつあん、そして貧乏長屋のないこの時代に、古典落語に今はなくなってしまった｢何か｣を教えられたような気がする。
見終わった後の｢清涼感｣はなんともいえない。
損はないと思うので、｢不器用な｣人たち、現代社会に疲れた人たちに是非見てもらいたい。落語が好きな人はもちろんのこと、そうでない人でも楽しめる作品だと思うし、そういう人はこれを見終わったら、きっと寄席に足を運びたくなると思う。
国分太一の熱演が光り、見てる途中で、国分がタレントだったのか噺家だったのか頭が混乱するくらいに見事な落語を披露していた。
｢日本人でよかった。｣と思わせてくれる、情緒あふれるいい映画に久々に出会えてよかったと思う。

2007.06.10 Sunday

執念、執念、執念!!!

多謝、林威助!!!
君が北京五輪の野球アジア予選で｢敵｣になることを考えたら素直に喜べないでもないが、とりあえずシーズン中はこの調子でがんばってね!!
今日はまさに｢執念の勝利｣と呼ぶにふさわしいものだった。ビハインドでのJFKが見事に実ったね!９回の同点劇、そして１０回に杉内が篠原に替わったときに｢もしかしたら・・。｣とは思っていたが・・。明日も勝って関東にいらっしゃい!来週末の千葉マリンでお待ちしております。

2007.06.10 Sunday

おらがチーム

先週の土日、札幌に行ってきた。
今年の遠征の中で一番楽しみにしていた場所だ。今年の試合日程を初めて見た瞬間、思わずガッツポーズしてしまったくらいだったくらいだから(笑)・・。
札幌という街も大好きだが、楽しみにしていた理由はそれではない。僕が札幌遠征を楽しみにしていた理由、それは去年の日本シリーズでも見た日ハムファンの熱心な応援風景である。
僕も何度か札幌ドームで試合を見たことがあるが、その当時はまだ札幌に日ハムが来る前で、あんなにすごい応援など想像も出来なかった頃だ。

話は逸れるが、これはどうしても書きたい!
前に書いたかどうか覚えてないが、僕は日ハム自身が札幌に移転を決める前に、親しい人たちには日ハムの札幌移転を｢予言｣していたのだ。
札幌ドームが出来たのが今から６年前。ヤクルト戦ではじめてドームに行った僕は、そのスタジアムの立派さ、美しさに驚かされた。｢日本にもこんなスタジアムあるんだねえ・・。｣思わず唸ったと同時に、｢こんな立派なスタジアムにホームチームがないなんてもったいないなあ・・。｣とも思った。
もちろんサッカーではコンサドーレがホームスタジアムで使うことは決まっていたが、野球のほうは｢空家｣だった。一時期、西武が準本拠地として使用するという案もあったが、｢そんなんじゃもったいないなあ、どこかのチームが移転してくればいいのになあ。｣と思っていた。大阪から福岡に移転したホークスが生まれ変わり、黄金時代を築き上げてきた頃だったので、移転するチームについてちょっと考えてみた。
セ・リーグに移転するにふさわしいチームはないだろう、じゃ、パ・リーグでは・・？ホークスはありえないし、オリックスは身売りしてからそんなに時間が経ってないし、近鉄は大阪唯一のパのチームになったから難しいだろう。ロッテも千葉に根付いたし、西武は福岡から移転してきたときにわざわざ球場を作って、そこまで電車を引っ張ってきたりと投資していたから、そう簡単には移転できないだろう。言い方は悪いが、別に今のホームグラウンドじゃなくてもいいチーム・・、｢そうだ、日ハムだ!!｣当時の日ハムは東京ドームを｢間借り状態｣で、他チームと違って、｢東京のチーム｣としてアピールすることが出来ずに、影が薄く、観客動員でも低迷していた。いわば、｢根無し草｣だったわけだ。
｢日ハムが北海道に行けばいいのにねえ・・。｣友達や会社の同僚と野球の話をするとき、ことあるごとにそんな話をしていたことを思い出す。
その翌年、日ハムが札幌移転を正式決定。｢時代がようやく俺についてきたか!!｣なんて一人ほくそえんでいた(笑)。そこまでは予想通りだったのだが、日ハムが札幌の市民、いや北海道民の｢宝｣になるということは予想外だった。移転してわずか３年でここまでなるとは・・。いかに北海道の人たちが｢おらがチーム｣を待望していたかということの表れである。
移転の際にそんなことを考えていた僕は、まったく関係ないのだが、敵チームの隆盛振りを見ながら感慨にふけっていた・・。｢やっぱり北海道に来て正解だったよなあ・・。｣日本シリーズで有名になった｢稲葉ジャンプ｣を見ながらそう思った。
阪神戦は２試合とも今季最多の入場者数だった。ということで、当然のことながらこうなる。ま、全国どこにでも試合があれば駆けつける僕らのような｢馬鹿者｣相手に試合があればこうなるのは当然だけどね(苦笑)・・。

こんな｢日ハムフィーバー｣の真っ只中で、気の毒なチームがある。もうひとつのプロスポーツチーム、コンサドーレ札幌だ。日ハムが来る前、札幌ドームが出来る前、札幌はコンサドーレの天下だった。街中見回しても赤と黒のカラーリングにあふれ、テレビや新聞などのメディアでもコンサドーレを見ない日はなかった。厚別の競技場も常に満員で、チケットを取るのにも一苦労だった。それが今や、完全にファイターズに取って代わられてしまった(笑)。見事なまでの｢掌返し｣に気の毒だと思わなくもないが、まだまだ野球は日本で一番メジャーなスポーツだから仕方ないのかなあ・・。
その後、｢球界再編問題｣が起こり、その｢あだ花｣として生まれた楽天球団が仙台でこれから実を結ぼうとしている。

ここ数年、若手を使わず｢現状維持｣で満足し、星野時代の｢遺産｣を食い潰した｢つけ｣を今払わされているタイガース。最近でこそ｢消去法的｣に若手を使っているが、それでは間に合わない。出来れば１．２軍総とっかえして欲しいくらいだ。どうせ低迷するのなら、そっちのほうが意味はあるし、未来につながる。でも、その前に監督替えたほうがいいかなあ、若手の育成がうまい人に(怒)・・。

2007.06.07 Thursday

そこに｢心｣はあるのかい!?2

久々の更新である。
プロ野球の交流戦が始まり、｢虎｣を追いかけこの3週間、大阪、大阪、札幌と週末遠征に出ていた。いわば、仕事のためだけに東京にいたようなものだった(笑)。
結果は惨憺たるものだったが、普段行かない球場で、普段目にしない応援風景が見られるというのは、交流戦の醍醐味だ。たとえ結果がよくなくても、行った甲斐はあると思う。
来週末は千葉マリンスタジアムに行くのだが、先日の甲子園での阪神-ロッテ戦でも熱い応援を見せた｢ロッテサポーター(僕は彼らをこう呼んでいる。)｣の｢ホーム｣でのすごい応援を見られるのも楽しみだが、先週末の札幌での日本ハムファンの応援も熱っぽかった。
書きたいことはいろいろあり、今日もこのことについて書こうと思ったが、書きたいことが出来たので、これについては次回にまわそう。で、今日書きたいこととは・・。

＜コムスン事業譲渡＞「凍結すべき」と見直し要請　厚労省

　訪問介護最大手「コムスン」の親会社のグッドウィル・グループ（ＧＷＧ）が、コムスンの全介護サービス事業を、連結子会社の日本シルバーサービス（東京都目黒区）に譲渡するとの基本方針を明らかにした問題で、阿曽沼慎司・厚生労働省老健局長は７日、コムスンの樋口公一社長を同省に呼び、「利用者や国民の理解は得られず、譲渡は凍結すべきだ」との見解を伝え、計画の見直しを要請した。
　会見した阿曽沼局長によると、厚労省側は（１）最初の事業所更新ができなくなる来年４月まで責任を持って現行サービスを提供する（２）同一資本グループの別会社への事業譲渡は利用者や国民の理解が得られない（３）７月末をめどとする日本シルバーサービスへの事業譲渡は凍結すべきである（４）今後の受け皿作りは厚労省とコムスンの間で十分に調整する――との見解を伝えた。樋口社長は「承りました。努力します」と答えたという。
　阿曽沼局長は、今回の事業譲渡計画について、「法に抵触するとは言えない」としつつ、「倫理や信頼性の観点から、譲渡ありきでなく、まず凍結して再度の検討をしてほしいと申し上げた」と述べた。樋口社長の対応については「持ち帰って検討するという姿勢だと思う」と語った。また、この日の会談で樋口社長は計画について「脱法的な処分逃れではない」と話したという。
　また、樋口社長は、ＧＷＧの折口雅博会長と樋口社長の関係について、「（グループ内では）経営と資本は分離され、経営はすべて任されている」と話したという。
　この日の要請について阿曽沼局長は「国に（譲渡を撤回させる）権限はなく、強い行政指導という形で申し上げた」と話した。
(6月7日　毎日新聞)

このニュースを聞いたとき、｢譲渡｣の意味がよくわからなかったのだが、ニュース番組の解説を見て、ようやく意味が理解できた。
要するに、｢処分逃れ｣なのね・・。
民間企業である以上、利潤を追求するのは当然であると思うし、それによって、会社が、社員が、株主が豊かになるのはいいことだと思う、しかしながらそれは｢真っ当な経営｣での話であり、今回のコムスンのやり方に納得できる人はほとんどいないだろう。
　奇麗事を書くわけではないが、こういう有料介護などの「福祉ビジネス｣では、利益追求よりももっと大事なものがあるはずだ。介護するもの、されるものの間には、｢人間愛｣がなくてはならないと思うし、介護を受ける人が感謝の代償として払うものが報酬であって、もっとピュアなものだと思う。それで結果的に儲かるかどうかというのが本当のところだろう。
ところがコムスンのやり方には｢人間愛｣などまったくなく、被介護者を｢金づる｣としか見ていない。こんな会社に介護ビジネスをする資格などないだろう。

僕の友達に介護士をしている人間がいる。彼は老人と話しをするのが好きな、心優しき男だ。｢俺、この仕事好きなんだよね・・。｣そう話す彼の眼が輝いていたのを思い出す。自分のやりたいことがある彼がとてもうらやましく思えた。
そんな彼だが、勤務する病院を何回か替えているという。
どういうことか話を聞くと、給料が安く、労働条件が過酷だというのだ。｢時代の花形｣という割には、最前線でその一翼を担う人間への待遇はあまりにも低く、モチベーションが持てないと言う。
先ほども書いたが、彼は介護を｢天職｣といってはばからない男だ。そんな彼が待遇について不満を持つというのはよほどのことだ。ところが、こういう問題は彼だけでなく、全国的に待遇問題で介護士がどんどん減っているというのだ。これは由々しき問題だ。
僕は、介護士の人たちは僕らが出来ないような重労働をしているのだから、一般サラリーマンの倍ぐらい給料を出してもいいのではないかと思うが、現実はどうやら逆なようだ・・。｢正直者が馬鹿を見る｣という印象を受ける。
最前線で一番苦労をしている人たちが報われず、その上のほうで｢福祉｣とか｢人間愛｣など屁とも思わない人間たちが潤って、高笑いしているというのはどうしても許せない。そして挙句の果てには脱法行為・・。
これを｢反社会的｣といわずして何なのだろうか?
コムスンという会社を憎む一方、毎日介護に明け暮れるコムスンの現場の社員と、その介護を必要としている人たちが気の毒でならない。この人たちに｢罪｣はないんだよね・・。
果たしてこんな会社相手に政府はどう立ち向かっていくのか、とりあえずこの問題、正直者や弱者が馬鹿を見ない、｢大岡裁き｣を期待したい。

| fulietigers | コラム | 23:48 | - | - |