HONESTY
今日一日、どんな記事を書こうか考えながら仕事をしていたら、聞いていたラジオからある曲が流れた。ビリー・ジョエルの｢HONESTY｣だった。｢『正直さ』って、なんて孤独な言葉だろう・・。世の中みんな嘘つきだ。｣この歌を聴いて決めた。｢正直さ｣って本当に｢孤独｣なんだろうか・・？
西武が裏金問題で隠ぺい工作
西武が裏金問題の隠ぺい工作を図っていた。早大調査委員会（委員長・村岡功理事＝スポーツ振興担当）が１５日に会見を行い、金銭を受け取った野球部の清水勝仁内野手（２１）に対して「選手本人はかかわっていないことにする」などの口封じを命じたことを明らかにした。西武側は早大の会見を受け、夜になって隠ぺいを認める会見を開いた。悪質な事実に加え、その後の不適切な対応により問題の深刻さが浮き彫りとなった。
実態は、西武太田球団社長がたびたび口にする「透明化」に程遠かった。この日に早大で行われた会見で、西武による数々の問題行動が発覚した。２選手への金銭提供を最初に認めた９日の会見後、西武側が清水に対し「本人はかかわっていないことにするから」と隠ぺい工作を指示していた。９日の会見で太田社長は「きちっとしたい」と事実究明を表明していたが、実際に球団側が行っていたのはその正反対とも言える対応だった。
太田社長は、早大の会見から７時間経過した午後８時半になって都内ホテルで会見を開き「実際には、清水選手本人ではなく、親に渡しているという形にしたことが判明した」と釈明した。実際に隠ぺいを指示した前田俊郎スカウトの名前を明かし、さらに清水が高校３年だった０３年１２月１日から金銭の提供を始めたことも明らかにした。
同社長の隠ぺいに関する説明によれば、９日に清水の母校、専大北上の当時のコーチ（４３）から西武前田俊郎スカウトに対し「自分たちはどうなってもいいから子供を守りたい」との連絡があったという。さらに同日、清水の父と同コーチから、鈴木葉留彦スカウト部長に対し「父が受け取った形にして、子供は最後までかばう」との申し出を受けた。
それを受け、翌１０日になって前田スカウトが清水本人に対し「お父さんに渡していることになっているから頼むな」と依頼した。太田社長は「まさにこの部分が、事実を曲げて依頼したところ。大変悪いことだと思っています」と謝罪。だが「父として子をかばう心情については共感できる部分もございます」とも付け加えた。
隠ぺい以外の部分については、会見でも事実を明らかにしなかった。早大側の会見では、清水が高校３年だった０３年８月、埼玉・所沢の西武第２球場で、入団テストの意味を持つ練習を行った日本学生野球憲章違反が指摘されている。また西武側は、早大の調査に対する情報提供に応じなかったという。しかし太田社長は、それらに対し「まだまだ不完全で正確な情報がつかめていない。いろんな情報があるので、その整合性を調査委員会の方たちに確認していただきたい」と認めることはなかった。東京ガスと早大への謝罪や、前田スカウトをはじめ関係者の処分も、同様の理由で当面は行わない考えを示した。
西武が１４日に立ち上げた調査委員会は、慶大名誉教授の池井優氏（７２）を委員長とする外部の有識者４人で構成される。この日、都内ホテルで太田社長と委員である元東京地検特捜部検事で弁護士の矢田次男氏（５８）らが会合。矢田弁護士は「まずは資料分析とヒアリング。この手の調査は１カ月ぐらいはかかるでしょう」と全容解明には時間がかかる見通しを示している。
次々と出てくる違反行為は、いずれも学生側が表に出て明らかになったもの。東京ガスに続き、早大も会見を行って事実を明らかにしたが、当の西武は太田社長が「調査委員会に調べてもらう」の一点張りを続けている。隠ぺいに続く後手後手の対応は、それ自体が球団の体質を疑われかねない。
［2007年3月16日日刊スポーツ紙面から］
この隠蔽が明るみに出たきっかけは、皮肉にも｢嘘で固めた真実｣の｢主役｣になった清水選手の｢正直な告白｣だった・・。
これを読んで思ったことを｢正直｣に書くと、
｢こんなことをしてるのは、
本当に西武だけかい?｣
各球団が同じようなドラフト戦略で、同じような選手獲得を目論んでいるというのに、西武だけが｢ルール違反｣をしているとは僕にはとても思えない。他にやっている球団があったから、西武も｢あそこがやっているんならウチも・・。｣と考えていたのではないのだろうかと思う。｢赤信号 みんなで渡れば怖くない。」多かれ少なかれ皆が痛感する、日本人の悲しい性である・・。
この際、西武以外の11球団に一度ちゃんと事情聴取をしてみてはどうだろうか?ただし、｢ここで正直に告白すれば、罪に問わないし、球団名も公表しない｣ことにして、さらにもしこのあとで不正が明るみに出れば厳罰に処すなどの｢罰則｣をしっかり設けてのものだ。｢真実の告白｣が続発知るかもしれない。それはまるで、不二家の不祥事のあとで、新聞記事の下半分を謝罪記事で埋めた、｢同じような不祥事｣を起こした同業他社のように・・。 形はどうあれ、｢膿み｣を出さないと先へは進めないし、みんなが納得しない。きれい事はいらないし、そんなことを言ってる場合ではない。
今こそ｢正直｣にならなければならないだろう。｢正直さ｣を孤独にしてはいけない。そこで今、｢正直さ｣を売りにしているプロスポーツがある。それはＪリーグである。各クラブの経営状態などを｢ガラス張り｣にし、｢身の丈経営｣を提唱している。もっとも、Ｊリーグがここまで健全経営にこだわるようになったのは、何を隠そう｢Ｆの悲劇｣が発端だったのだが・・。プロ野球もＪリーグを見習って、｢再生｣しなければならないと思う。けど、Ｊリーグの基本理念って、プロ野球を｢反面教師｣にしたものなんだよね、ハハハ・・。もうすぐ春がやってくる。そしてプロ野球が開幕する。球界にも早く｢春｣が来ることを願ってやまない。そのために必要なものは、色々な意味でやはり｢正直さ｣だと思う。
西武が裏金問題で隠ぺい工作
西武が裏金問題の隠ぺい工作を図っていた。早大調査委員会（委員長・村岡功理事＝スポーツ振興担当）が１５日に会見を行い、金銭を受け取った野球部の清水勝仁内野手（２１）に対して「選手本人はかかわっていないことにする」などの口封じを命じたことを明らかにした。西武側は早大の会見を受け、夜になって隠ぺいを認める会見を開いた。悪質な事実に加え、その後の不適切な対応により問題の深刻さが浮き彫りとなった。
実態は、西武太田球団社長がたびたび口にする「透明化」に程遠かった。この日に早大で行われた会見で、西武による数々の問題行動が発覚した。２選手への金銭提供を最初に認めた９日の会見後、西武側が清水に対し「本人はかかわっていないことにするから」と隠ぺい工作を指示していた。９日の会見で太田社長は「きちっとしたい」と事実究明を表明していたが、実際に球団側が行っていたのはその正反対とも言える対応だった。
太田社長は、早大の会見から７時間経過した午後８時半になって都内ホテルで会見を開き「実際には、清水選手本人ではなく、親に渡しているという形にしたことが判明した」と釈明した。実際に隠ぺいを指示した前田俊郎スカウトの名前を明かし、さらに清水が高校３年だった０３年１２月１日から金銭の提供を始めたことも明らかにした。
同社長の隠ぺいに関する説明によれば、９日に清水の母校、専大北上の当時のコーチ（４３）から西武前田俊郎スカウトに対し「自分たちはどうなってもいいから子供を守りたい」との連絡があったという。さらに同日、清水の父と同コーチから、鈴木葉留彦スカウト部長に対し「父が受け取った形にして、子供は最後までかばう」との申し出を受けた。
それを受け、翌１０日になって前田スカウトが清水本人に対し「お父さんに渡していることになっているから頼むな」と依頼した。太田社長は「まさにこの部分が、事実を曲げて依頼したところ。大変悪いことだと思っています」と謝罪。だが「父として子をかばう心情については共感できる部分もございます」とも付け加えた。
隠ぺい以外の部分については、会見でも事実を明らかにしなかった。早大側の会見では、清水が高校３年だった０３年８月、埼玉・所沢の西武第２球場で、入団テストの意味を持つ練習を行った日本学生野球憲章違反が指摘されている。また西武側は、早大の調査に対する情報提供に応じなかったという。しかし太田社長は、それらに対し「まだまだ不完全で正確な情報がつかめていない。いろんな情報があるので、その整合性を調査委員会の方たちに確認していただきたい」と認めることはなかった。東京ガスと早大への謝罪や、前田スカウトをはじめ関係者の処分も、同様の理由で当面は行わない考えを示した。
西武が１４日に立ち上げた調査委員会は、慶大名誉教授の池井優氏（７２）を委員長とする外部の有識者４人で構成される。この日、都内ホテルで太田社長と委員である元東京地検特捜部検事で弁護士の矢田次男氏（５８）らが会合。矢田弁護士は「まずは資料分析とヒアリング。この手の調査は１カ月ぐらいはかかるでしょう」と全容解明には時間がかかる見通しを示している。
次々と出てくる違反行為は、いずれも学生側が表に出て明らかになったもの。東京ガスに続き、早大も会見を行って事実を明らかにしたが、当の西武は太田社長が「調査委員会に調べてもらう」の一点張りを続けている。隠ぺいに続く後手後手の対応は、それ自体が球団の体質を疑われかねない。
［2007年3月16日日刊スポーツ紙面から］
この隠蔽が明るみに出たきっかけは、皮肉にも｢嘘で固めた真実｣の｢主役｣になった清水選手の｢正直な告白｣だった・・。
これを読んで思ったことを｢正直｣に書くと、
｢こんなことをしてるのは、
本当に西武だけかい?｣
各球団が同じようなドラフト戦略で、同じような選手獲得を目論んでいるというのに、西武だけが｢ルール違反｣をしているとは僕にはとても思えない。他にやっている球団があったから、西武も｢あそこがやっているんならウチも・・。｣と考えていたのではないのだろうかと思う。｢赤信号 みんなで渡れば怖くない。」多かれ少なかれ皆が痛感する、日本人の悲しい性である・・。
この際、西武以外の11球団に一度ちゃんと事情聴取をしてみてはどうだろうか?ただし、｢ここで正直に告白すれば、罪に問わないし、球団名も公表しない｣ことにして、さらにもしこのあとで不正が明るみに出れば厳罰に処すなどの｢罰則｣をしっかり設けてのものだ。｢真実の告白｣が続発知るかもしれない。それはまるで、不二家の不祥事のあとで、新聞記事の下半分を謝罪記事で埋めた、｢同じような不祥事｣を起こした同業他社のように・・。 形はどうあれ、｢膿み｣を出さないと先へは進めないし、みんなが納得しない。きれい事はいらないし、そんなことを言ってる場合ではない。
今こそ｢正直｣にならなければならないだろう。｢正直さ｣を孤独にしてはいけない。そこで今、｢正直さ｣を売りにしているプロスポーツがある。それはＪリーグである。各クラブの経営状態などを｢ガラス張り｣にし、｢身の丈経営｣を提唱している。もっとも、Ｊリーグがここまで健全経営にこだわるようになったのは、何を隠そう｢Ｆの悲劇｣が発端だったのだが・・。プロ野球もＪリーグを見習って、｢再生｣しなければならないと思う。けど、Ｊリーグの基本理念って、プロ野球を｢反面教師｣にしたものなんだよね、ハハハ・・。もうすぐ春がやってくる。そしてプロ野球が開幕する。球界にも早く｢春｣が来ることを願ってやまない。そのために必要なものは、色々な意味でやはり｢正直さ｣だと思う。
| fulietigers | コラム | 22:20 | comments(0) | trackbacks(1) |
