MADE IN・・・
最近の話題と言ったらこれだろう。
北京の遊園地、ディズニー社が著作権侵害と市当局に告発
１１日付の中国紙「新京報」によると、米ウォルト・ディズニー社は、北京市の国営遊園地「石景山遊楽園」がディズニーの著作権を侵害した疑いがあるとして、同市版権局に告発した。
同園は北京五輪の関連行事だった５月初旬のキャンペーンなどで、ディズニーランドに酷似したアトラクションやキャラクターなどを登場させていた。
同園のキャッチフレーズは「ディズニーランドは遠すぎる」。園内では、ディズニーランドの象徴でもあるシンデレラ城を模した建物や映画「ダンボ」のキャラクターに似た耳の大きな空飛ぶゾウの乗り物などが見られる。
５月の大型連休までは、ディズニーキャラクターだけでなく、ドラえもんやキティちゃんなど日本のキャラクターに酷似した着ぐるみなども登場、ＡＦＰ通信は、トレードマークの水玉模様のワンピース姿のミニーマウスの存在も写真付きで伝えている。
同園の広報担当者は、ミニーマウスについては、「当園オリジナルの『耳の大きな猫』のキャラクターで、ディズニーのまねではない」と説明。そのほかのアトラクションについても「すべて意図的な模倣ではない」と主張する。しかし、同市版権局はディズニー側の告発を受け、すでに事実関係の調査を開始した。
中国は４月、知的財産権保護が不十分だとして、米国から世界貿易機関（ＷＴＯ）に提訴されている。中国紙「国際先駆導報」が同国の行為について行ったアンケートでは、「中国のイメージを損ねる」との回答が６割以上を占めたが、「ディズニーの作ったキャラクターを使っただけ」「知的財産権を口実に外国が中国に圧力をかけている」との回答も２割を超えた。
（2007年5月11日 読売新聞）
このニュースを知ったとき、思わず苦笑いしてしまった・・。
｢中国だったらやるよなあ、それくらい・・。｣そう思った。
メディアで連日のように取り上げられているのでキャラクターについてはいちいちここでは触れないが、｢どこかで見たような｣ものがほとんどだ。日本人の僕たちが見たら明らかな｢パクリ｣だと思うが、彼らに言わせると、あれらのキャラクターは｢似て非なるもの｣なのだそうだ。しいて言えば、｢オマージュ｣といったところか。しかも、これが中国の一般大衆の間では結構支持されているのだ。こうなると笑うしかないのだ・・。
僕も何度か中国には行っているが、ちょっと極端な話だが、ちゃんとしたデパートで売っているもの以外は全てがにせものに見えた。特に北京に行ったとき、ホテル近くの怪しげなCDショップに行ったとき、おびただしい数の海賊版CDやDVDを見かけた。何で海賊版かわかったかというと、それらは日本の歌手や映画だったからだ。パッケージの｢日本語｣がでたらめで、日本語になっていなかったのを見たときは思わず苦笑いするしかなかった。
｢一事が万事｣ということで、おそらくあの店にあったもののほとんどは海賊版と思って間違いないだろう。
何でこんなに｢パクリ｣や｢にせもの｣が多いのか考えた。ありきたりな答えだが、それは｢未熟な文化｣なのだと思う。同じ中華圏でも、香港や台湾にはあそこまで幼稚な｢にせもの｣はない。一発でばれるようなものは作らないのだ。まあ、｢にせもの｣に上等も下等もないけどね(笑)。
ただ、ここでいう｢文化｣とは、｢中国４千年の歴史｣に培われた｢中国文化｣でなく、グローバル・スタンダードな｢近代文化｣のことである。
中国人民の｢文化｣の未発達度については、年末年始のこのブログで嫌というほど書いたので、それを見ていただこう。
人民一人一人が己の未熟さに気づいて、心の底から恥じるまで、こういった｢汚名｣は消えることはないだろう、残念だけど・・。
｢パクリ｣といえば、日本も高度経済成長のきっかけになったのが、日本の工業界が世界の最先端を走っていた欧米の製品を徹底的にパクったことである。電化製品や自動車が代表的なものだということは社会科で学んだ人も多いだろう。
しかし、同じ｢パクリ｣でも今の中国と違うところは、日本の工業界は、もととなった欧米の製品よりも優れたものを作り上げたということだ。これを｢出藍の誉れ｣とでも言うのだろうか。
これらの｢技術革新｣によって日本製品は今や世界に誇れる｢MADE IN JAPAN｣になったのである。確かに技術力が上がってきたことは認めるが、それでもまだ｢MADE IN CHINA｣の一番のセールスポイントは｢安いこと｣である。
こうなると｢高くて高性能な日本製｣か｢安くてそこそこ性能がいい中国製｣ということになる、と、こんなこと書いておきながら、いざ自分が買うとなると中国製買っちゃうんだろうけどね(笑)。
本題に戻ると、これでは中国は全ての面において｢パクリ｣の域を出ていないのだ、あの遊園地と同じように・・。
あの後、あの遊園地では｢似て非なる｣キャラクターたちは姿を消し、大きな耳を持った猫の家族が｢オリジナルキャラクター｣になったという話だが(最初からそうすればよかったのにねえ)、果たしてそのキャラクターが｢出藍の誉れ｣になれるのか、非常に興味のあるところだ。
北京の遊園地、ディズニー社が著作権侵害と市当局に告発
１１日付の中国紙「新京報」によると、米ウォルト・ディズニー社は、北京市の国営遊園地「石景山遊楽園」がディズニーの著作権を侵害した疑いがあるとして、同市版権局に告発した。
同園は北京五輪の関連行事だった５月初旬のキャンペーンなどで、ディズニーランドに酷似したアトラクションやキャラクターなどを登場させていた。
同園のキャッチフレーズは「ディズニーランドは遠すぎる」。園内では、ディズニーランドの象徴でもあるシンデレラ城を模した建物や映画「ダンボ」のキャラクターに似た耳の大きな空飛ぶゾウの乗り物などが見られる。
５月の大型連休までは、ディズニーキャラクターだけでなく、ドラえもんやキティちゃんなど日本のキャラクターに酷似した着ぐるみなども登場、ＡＦＰ通信は、トレードマークの水玉模様のワンピース姿のミニーマウスの存在も写真付きで伝えている。
同園の広報担当者は、ミニーマウスについては、「当園オリジナルの『耳の大きな猫』のキャラクターで、ディズニーのまねではない」と説明。そのほかのアトラクションについても「すべて意図的な模倣ではない」と主張する。しかし、同市版権局はディズニー側の告発を受け、すでに事実関係の調査を開始した。
中国は４月、知的財産権保護が不十分だとして、米国から世界貿易機関（ＷＴＯ）に提訴されている。中国紙「国際先駆導報」が同国の行為について行ったアンケートでは、「中国のイメージを損ねる」との回答が６割以上を占めたが、「ディズニーの作ったキャラクターを使っただけ」「知的財産権を口実に外国が中国に圧力をかけている」との回答も２割を超えた。
（2007年5月11日 読売新聞）
このニュースを知ったとき、思わず苦笑いしてしまった・・。
｢中国だったらやるよなあ、それくらい・・。｣そう思った。
メディアで連日のように取り上げられているのでキャラクターについてはいちいちここでは触れないが、｢どこかで見たような｣ものがほとんどだ。日本人の僕たちが見たら明らかな｢パクリ｣だと思うが、彼らに言わせると、あれらのキャラクターは｢似て非なるもの｣なのだそうだ。しいて言えば、｢オマージュ｣といったところか。しかも、これが中国の一般大衆の間では結構支持されているのだ。こうなると笑うしかないのだ・・。
僕も何度か中国には行っているが、ちょっと極端な話だが、ちゃんとしたデパートで売っているもの以外は全てがにせものに見えた。特に北京に行ったとき、ホテル近くの怪しげなCDショップに行ったとき、おびただしい数の海賊版CDやDVDを見かけた。何で海賊版かわかったかというと、それらは日本の歌手や映画だったからだ。パッケージの｢日本語｣がでたらめで、日本語になっていなかったのを見たときは思わず苦笑いするしかなかった。
｢一事が万事｣ということで、おそらくあの店にあったもののほとんどは海賊版と思って間違いないだろう。
何でこんなに｢パクリ｣や｢にせもの｣が多いのか考えた。ありきたりな答えだが、それは｢未熟な文化｣なのだと思う。同じ中華圏でも、香港や台湾にはあそこまで幼稚な｢にせもの｣はない。一発でばれるようなものは作らないのだ。まあ、｢にせもの｣に上等も下等もないけどね(笑)。
ただ、ここでいう｢文化｣とは、｢中国４千年の歴史｣に培われた｢中国文化｣でなく、グローバル・スタンダードな｢近代文化｣のことである。
中国人民の｢文化｣の未発達度については、年末年始のこのブログで嫌というほど書いたので、それを見ていただこう。
人民一人一人が己の未熟さに気づいて、心の底から恥じるまで、こういった｢汚名｣は消えることはないだろう、残念だけど・・。
｢パクリ｣といえば、日本も高度経済成長のきっかけになったのが、日本の工業界が世界の最先端を走っていた欧米の製品を徹底的にパクったことである。電化製品や自動車が代表的なものだということは社会科で学んだ人も多いだろう。
しかし、同じ｢パクリ｣でも今の中国と違うところは、日本の工業界は、もととなった欧米の製品よりも優れたものを作り上げたということだ。これを｢出藍の誉れ｣とでも言うのだろうか。
これらの｢技術革新｣によって日本製品は今や世界に誇れる｢MADE IN JAPAN｣になったのである。確かに技術力が上がってきたことは認めるが、それでもまだ｢MADE IN CHINA｣の一番のセールスポイントは｢安いこと｣である。
こうなると｢高くて高性能な日本製｣か｢安くてそこそこ性能がいい中国製｣ということになる、と、こんなこと書いておきながら、いざ自分が買うとなると中国製買っちゃうんだろうけどね(笑)。
本題に戻ると、これでは中国は全ての面において｢パクリ｣の域を出ていないのだ、あの遊園地と同じように・・。
あの後、あの遊園地では｢似て非なる｣キャラクターたちは姿を消し、大きな耳を持った猫の家族が｢オリジナルキャラクター｣になったという話だが(最初からそうすればよかったのにねえ)、果たしてそのキャラクターが｢出藍の誉れ｣になれるのか、非常に興味のあるところだ。
| fulietigers | コラム | 00:01 | comments(0) | - |
