｢公共財｣
今日のテーマは日本の｢スポーツ文化｣についてである。まずはこれを読んでもらいたい。
「Ｊリーグ百年構想」とは？
●あなたの町に、緑の芝生におおわれた広場やスポーツ施設を作ること。
●サッカーに限らず、あなたのやりたい競技を楽しめるスポーツクラブを作ること。
●「観る」「する」「参加する」。スポーツを通して世代を越えたふれあいの輪を広げること。
誰もが気軽にスポーツを楽しめるような環境が整ってはじめて、豊かなスポーツ文化は育まれます。そのためには、生活圏内にスポーツを楽しむ場が必要となります。そこには、緑の芝生におおわれた広場やアリーナやクラブハウスがあります。誰もが、年齢、体力、技能、目的に応じて、優れたコーチのもとで、好きなスポーツを楽しみます。「する」「見る」「支える」、スポーツの楽しみ方も人それぞれです。世代を超えたふれあいの輪も広がります。自分が住む町に「地域に根ざしたスポーツクラブ」があれば、こんなスポーツライフを誰もが楽しむことができます。
このようなＪリーグの理念を分かりやすく訴求するために、Ｊリーグは「Ｊリーグ百年構想〜スポーツで、もっと、幸せな国へ。」というスローガンを掲げ、「地域に根ざしたスポーツクラブ」を核としたスポーツ文化の振興活動に取り組んできました。
１９９３年にＪリーグがスタートした時、Ｊリーグが掲げる理念は社会に新鮮な衝撃を与えました。しかし、その衝撃は直ぐに共感へと変わり、１０クラブでスタートしたＪリーグは、２００６年には３１クラブにまでなりました。さらに、Ｊリーグを目指すクラブや町は全国に数十あるといわれています。Ｊリーグが蒔いたスポーツ文化という種は日本全国で着実に芽となり花となっているのです。(Ｊリーグ公式サイトより)
Ｊリーグは｢健全｣だ。どこかのプロスポーツと比べてかなり｢健全｣だ。一番｢健全｣なところは経営状態を開示しなければならないというところだろう。そしてその状況によっては、Ｊリーグから｢指導｣が入り、｢身の丈経営｣を徹底させられる。前にも書いたが、これは｢Ｆの悲劇｣という高い代償を払った後に、より厳しくなった。これをプロ野球で同じ事をしようとしたら、｢内政干渉｣と猛反発を食らうだろう。それが仮に手遅れで、｢末期状態｣になったとしても・・。あれ、3年前にあったよな、こんなこと。｢球界再編｣とか、｢バファローズの名は残す｣とか、わけのわからないことをのたまっていた12球団の幹部連中とかコミッショナーとか(怒)・・。Ｊリーグは｢Ｆの悲劇｣を｢教訓｣としたが、プロ野球は｢Ｂuの悲劇｣は｢残念だったねえ・・。｣で終わってしまったようだ。その末に｢裏金問題｣・・。｢馬鹿は死ななきゃ治らない｣とはまさにこのこと。この先のことは先日イヤというほど書いたので、今日は別の角度から書こう。
野球が｢日本文化｣のひとつになっていることは疑いのないところだが、80年たった今でも旧態依然とした問題が起こる。一方サッカーは、｢日本文化｣になっているとは言いがたいが、Ｊリーグが｢地域密着｣を謳い文句に躍進している。この二つのプロスポーツを比較するにふさわしい言葉がある。それは｢公共財｣という言葉である。
こうきょう‐ざい【公共財】
各個人が共同で消費し、対価を支払わない人を排除できず、ある人の消費によって他の人の消費が妨げられない財・サービス。通常、国など公共部門によって提供される公園・一般道路・消防・警察など。(大辞泉)
すこし違うと思う人もいるかも知れないが、不特定多数の人々が利用するという意味では、プロスポーツも｢公共財｣だと思うし、そうならなければいけないと思う。実際、Ｊリーグの基本理念はまさにそれだし、｢公共財｣になるための｢百年構想｣と言っても過言ではないだろう。欧米のスポーツ文化はまさに｢公共財｣だ。｢一企業のモノ｣でなく、｢みんなのモノ｣なのだ。日本では浦和や新潟では既に｢公共財｣になりつつある。それに比べプロ野球は｢公共財｣というには程遠いだろう。いまだに｢一企業の宣伝媒体｣でしかないのだ。だからオーナー連中は球界全体のことを考えないし、ベイスターズ以外は球団から企業名を外さないし(そういう意味では、楽天球団創設のときにはがっかりした。｢三木谷よ、お前もか・・。｣と思った。)、親会社の業績が悪ければ、｢トカゲの尻尾切り｣よろしく簡単に球団を手放す・・。｢企業理念｣が平気でまかり通るところが、｢公共財｣になれない｢元凶｣なのか、いや、違う。｢公共財｣にしたくないオーナー連中、球界全体の｢体質｣が｢元凶｣なんだなあ・・。しかし、｢企業スポーツの時代｣はもうとっくに終わっていることに球界人は気づくべきだ、いや、気づいていても気づかないフリをしているだけだと思うので、｢直視すべきだ｣と書いたほうが正しいかな・・。同じ野球でも四国や北信越に｢独立リーグ｣というものがあり、その基本理念はＪリーグのそれに近い。｢プロスポーツ＝公共財｣という、｢スポーツ先進国｣では当たり前の構図を、日本でも早く構築しなければならない。それが完成したとき、｢スポーツで、もっと、幸せな国｣になっていることだろう。近年の球界の｢ゴタゴタ、ドロドロ｣が、｢公共財｣になるための｢教訓｣になってくれればと思う・・。
「Ｊリーグ百年構想」とは？
●あなたの町に、緑の芝生におおわれた広場やスポーツ施設を作ること。
●サッカーに限らず、あなたのやりたい競技を楽しめるスポーツクラブを作ること。
●「観る」「する」「参加する」。スポーツを通して世代を越えたふれあいの輪を広げること。
誰もが気軽にスポーツを楽しめるような環境が整ってはじめて、豊かなスポーツ文化は育まれます。そのためには、生活圏内にスポーツを楽しむ場が必要となります。そこには、緑の芝生におおわれた広場やアリーナやクラブハウスがあります。誰もが、年齢、体力、技能、目的に応じて、優れたコーチのもとで、好きなスポーツを楽しみます。「する」「見る」「支える」、スポーツの楽しみ方も人それぞれです。世代を超えたふれあいの輪も広がります。自分が住む町に「地域に根ざしたスポーツクラブ」があれば、こんなスポーツライフを誰もが楽しむことができます。
このようなＪリーグの理念を分かりやすく訴求するために、Ｊリーグは「Ｊリーグ百年構想〜スポーツで、もっと、幸せな国へ。」というスローガンを掲げ、「地域に根ざしたスポーツクラブ」を核としたスポーツ文化の振興活動に取り組んできました。
１９９３年にＪリーグがスタートした時、Ｊリーグが掲げる理念は社会に新鮮な衝撃を与えました。しかし、その衝撃は直ぐに共感へと変わり、１０クラブでスタートしたＪリーグは、２００６年には３１クラブにまでなりました。さらに、Ｊリーグを目指すクラブや町は全国に数十あるといわれています。Ｊリーグが蒔いたスポーツ文化という種は日本全国で着実に芽となり花となっているのです。(Ｊリーグ公式サイトより)
Ｊリーグは｢健全｣だ。どこかのプロスポーツと比べてかなり｢健全｣だ。一番｢健全｣なところは経営状態を開示しなければならないというところだろう。そしてその状況によっては、Ｊリーグから｢指導｣が入り、｢身の丈経営｣を徹底させられる。前にも書いたが、これは｢Ｆの悲劇｣という高い代償を払った後に、より厳しくなった。これをプロ野球で同じ事をしようとしたら、｢内政干渉｣と猛反発を食らうだろう。それが仮に手遅れで、｢末期状態｣になったとしても・・。あれ、3年前にあったよな、こんなこと。｢球界再編｣とか、｢バファローズの名は残す｣とか、わけのわからないことをのたまっていた12球団の幹部連中とかコミッショナーとか(怒)・・。Ｊリーグは｢Ｆの悲劇｣を｢教訓｣としたが、プロ野球は｢Ｂuの悲劇｣は｢残念だったねえ・・。｣で終わってしまったようだ。その末に｢裏金問題｣・・。｢馬鹿は死ななきゃ治らない｣とはまさにこのこと。この先のことは先日イヤというほど書いたので、今日は別の角度から書こう。
野球が｢日本文化｣のひとつになっていることは疑いのないところだが、80年たった今でも旧態依然とした問題が起こる。一方サッカーは、｢日本文化｣になっているとは言いがたいが、Ｊリーグが｢地域密着｣を謳い文句に躍進している。この二つのプロスポーツを比較するにふさわしい言葉がある。それは｢公共財｣という言葉である。
こうきょう‐ざい【公共財】
各個人が共同で消費し、対価を支払わない人を排除できず、ある人の消費によって他の人の消費が妨げられない財・サービス。通常、国など公共部門によって提供される公園・一般道路・消防・警察など。(大辞泉)
すこし違うと思う人もいるかも知れないが、不特定多数の人々が利用するという意味では、プロスポーツも｢公共財｣だと思うし、そうならなければいけないと思う。実際、Ｊリーグの基本理念はまさにそれだし、｢公共財｣になるための｢百年構想｣と言っても過言ではないだろう。欧米のスポーツ文化はまさに｢公共財｣だ。｢一企業のモノ｣でなく、｢みんなのモノ｣なのだ。日本では浦和や新潟では既に｢公共財｣になりつつある。それに比べプロ野球は｢公共財｣というには程遠いだろう。いまだに｢一企業の宣伝媒体｣でしかないのだ。だからオーナー連中は球界全体のことを考えないし、ベイスターズ以外は球団から企業名を外さないし(そういう意味では、楽天球団創設のときにはがっかりした。｢三木谷よ、お前もか・・。｣と思った。)、親会社の業績が悪ければ、｢トカゲの尻尾切り｣よろしく簡単に球団を手放す・・。｢企業理念｣が平気でまかり通るところが、｢公共財｣になれない｢元凶｣なのか、いや、違う。｢公共財｣にしたくないオーナー連中、球界全体の｢体質｣が｢元凶｣なんだなあ・・。しかし、｢企業スポーツの時代｣はもうとっくに終わっていることに球界人は気づくべきだ、いや、気づいていても気づかないフリをしているだけだと思うので、｢直視すべきだ｣と書いたほうが正しいかな・・。同じ野球でも四国や北信越に｢独立リーグ｣というものがあり、その基本理念はＪリーグのそれに近い。｢プロスポーツ＝公共財｣という、｢スポーツ先進国｣では当たり前の構図を、日本でも早く構築しなければならない。それが完成したとき、｢スポーツで、もっと、幸せな国｣になっていることだろう。近年の球界の｢ゴタゴタ、ドロドロ｣が、｢公共財｣になるための｢教訓｣になってくれればと思う・・。
| fulietigers | コラム | 01:21 | - | - |
